新型コロナウイルスの感染拡大で急速に導入が推進されている「テレワーク」「リモートワーク」ですが、2020年11月のテレワーク実施率は全国平均で24.7%(※パーソル総合研究所調べ)にとどまっています。
「テレワークを実施したくても、社内でしかできない業務があるために出社せざるを得ない…」
という方も多いのではないでしょうか。
テレワーク実施のとくに大きな障壁になっているのが「FAX」。
FAXでの受発注などが業務上欠かせない職場では、FAXの確認や送信のために担当者は必ず出社しなければならないという状況が続いているようです。
テレワークができる職場だったら、楽なのかなあ。
でも、未だにFAXが大活躍の職場なので、しばらく先になりそう…— すねこすり (@konohan48407618) June 12, 2020
「FAX送ります。」
いくら私がテレワークに適応しようとしても、お客さんが許してくれない。製造業のお客様方はラインを止めないよう出勤しております。
— Tatsuki@Uragami (@TatsukiUragami1) June 8, 2020
twitter上にもこんなあきらめに近い声があがっています。
そこで編集部では、テレワークでFAX業務に対応する方法を徹底調査してみました。
在宅勤務でも、サテライトオフィスでも、どこにいてもFAXできるサービスをケース別にご紹介しますので、テレワーク・リモートワーク導入にお役立てください。
テレワークでもFAX業務を行うならインターネットFAX
日本の企業のほとんどは、FAXが連絡手段として根強く残っているため、FAX業務は欠かせません。
しかし、FAX業務がテレワーク、リモートワークの大きな壁になっている理由の1つになってしまっています。
反対に、テレワークのためにこちらがFAXをやめたくても、相手がFAXを希望するのでどうしても手放せない、というジレンマもあるかもしれません。
インターネットFAXとは、その名の通り「インターネットでFAXを送受信できるサービス」のこと。
例えば、インターネットFAXを利用すると、
- 「メールでデータを送る」と「FAX機で受信できる」
- 「FAX機で送る」と「メールでデータが届く(PDF)」
といったように、いつでもどこでもスマホやPCを使ってFAXを送受信できる環境になります。
つまり、インターネットFAXはどこでもFAX業務ができるようになる、とても便利なサービスということです。
でも、コストとかセキュリティとか、心配もたくさんあるなぁ。
そもそもテレワーク自体に抵抗を感じている企業が少なくないのも事実です。
総務省の調査によると、その理由として情報漏洩の心配やペーパーレス化が難しい等が特に多いようです。
さらに、業務でクラウドサービスの利用にも抵抗があり、その理由にセキュリティやコストの心配があげられています
参考:令和2年 通信利用動向調査報告書(企業編) 総務省
そう考えるとインターネットFAXの導入には、コストやセキュリティ、ペーパーレスが不安、といった心配が必ず付いてくるでしょう。
そこで、次のような心配やニーズに最適な、ビジネス向けインターネットFAXをご紹介します。
- 運用コストを抑えたい → 「eFax」がオススメ ▼
- FAX番号が変わるのが面倒 → 「FNX e-受信」がオススメ ▼
- 受発注が円滑にできるか心配 → 「CO-NECT」がオススメ ▼
- 情報漏洩しないか不安 → 「MOVFAX」がオススメ ▼
圧倒的な低コスト:eFax
eFaxのおすすめポイント
- ランニングコストが安い
- 専用アプリでスマホからも使いやすい
料金 | |
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初期費用 | 1,100円 |
月額料金 | eFax Plus 1800: 1,980円/月、19,800円/年 eFax Plus 3600: 3,960円/月、39,600円/年 |
送信料 | 11円/1ページ(60秒) |
送信無料分 | eFax Plus 1800:150ページ/月 eFax Plus 3600:350ページ/月 |
受信料 | 11円/1ページ(60秒) |
受信無料分 | eFax Plus 1800:150ページ/月 eFax Plus 3600:350ページ/月 |
対応ファイル | |
送信 | PDF、DOC、XLS、PPT、JPG、GIF、TIFF、PNG、PSD |
受信 | |
サービス環境 | |
FAX番号の候補 | 62ヵ所の市外局番、050 |
ナンバーポータビリティー | 非対応 |
受信FAX保存期間 | 1年間 |
海外の送受信 | 送信:対応 受信:対応 |
アプリ | App Store、Google play |
本人確認書類 | 必要 |
支払方法 | クレジットカード、銀行振込、口座振替 |
無料トライアル | なし |
eFax(イーファックス)は国内利用者数60,000件を突破した、1番人気の「インターネットFAX」です。
eFaxは月額わずか1,980円で送信・受信とも150枚まで無料なので、FAXの送受信が1日に4-5枚程度の規模ならおすすめです。
専用アプリも用意されていて、スマホでも使いやすい所も人気の秘密です。
他にも、1つのFax番号に最大5つのメールアドレスを受信先として登録できるので、複数の担当者がいる場合に共有の手間が省けてスムーズに対応可能です。
デメリットは、現在使っているFAX番号をそのまま使えないこと。eFaxに申し込むと必ず新しいFAX番号が発番されます。
現在会社で使っているFAX番号を変えたくない場合は、NTT「ボイスワープ」などの転送電話サービスを利用しましょう。
ボイスワープについて詳しくはこちら(NTT東日本公式ページへ)
転送電話サービスで現在使っているFAX番号からeFaxの番号に転送する設定をすれば、オフィス宛てに来たFAXをメール(PDFファイル)で受け取れます。
転送の注意点
電話兼FAXの番号ではFAXだけを転送することはできず、すべての着信がeFax番号へ転送されてしまうので注意してください。
さらに、FAXを送信する場合、相手に通知される番号は新たに発番されたeFaxの番号になります。受信も送信も同じ番号にしたいなら、eFaxで新たに発番されるFAX番号をそのまま使いましょう。
eFaxなら、会社所在地の市外局番から始まるFAX番号を取得できます。全国47都道府県をカバーしているのはeFaxだけ!
▼eFaxについてもとっ詳しく知りたいなら
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eFaxの口コミ評判!使って分かった注意点から解約方法まで徹底解説
テレワークやリモートワークの推進に伴って注目されている「インターネットFAX」。 インターネットFAXの利用を検討する際、まず候補に挙がるサービスがeFax(イーファックス)だと思います。 eFaxは ...
続きを見る
今のFAX番号をそのまま使える:FNX e-受信FAXサービス
FNX e-受信FAXサービスのおすすめポイント
- 従来のFAX番号をそのまま使える
- 自動仕分け・ステータス管理機能で受信FAXの管理が楽
- 手書き感覚で書き込みして返信できる
料金 | |
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初期費用 | 62,000円~ |
月額料金 | 15,000円~ |
送信料金 | 21円/1ページ |
受信料金 | 無料 |
「FNX e-受信FAXサービス」は株式会社ネクスウェイが提供する、FAXデータのクラウド管理サービスです。
FNX e-受信サービスの大きなメリットは、使用中のFAX番号を使えること。
使用しているFAX機に専用アダプタを接続するだけで導入完了!取引先への番号変更連絡や、設置工事の手間などが一切ありません。
しかも、受信したFAXはPDFデータとしてクラウドサーバ上で管理でき、いつでもどこでもウェブ上で受信したFAXの閲覧もFAX送信もできます。
さらに、「テキスト・定型文の差込み」「画像・デート印の差込」「図形・手書き作成」など、豊富な編集ツールも用意されているので、手書き感覚でFAXに書き込みして返信できちゃいます!
デメリットは、初期費用62,000円~、月額料金15,000円~とランニングコストがやや高いので、小規模のオフィスには向いていません。
▼FNX e-受信FAXサービスについてもとっ詳しく知りたいなら
FNX e-受信サービス公式サイト
FAXにさようなら。受発注ツール「CO-NECT」
CO-NECTのおすすめポイント
- 受発注業務が全てWEBで完結
- 発注側は完全無料
- 2週間の無料トライアル期間あり
料金 | |
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初期費用 | 無料 |
月額料金 | 無料 |
発注料金 | 無料 |
発注無料分 | 無制限 |
料金 | |
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初期費用 | 無料 |
月額料金 | 0円~ |
受注料金 | 無料 |
受注無料分 | フリープラン:100回/月 |
「CO-NECT(コネクト)」は、CO-NECT株式会社が提供するクラウド型BtoB受発注ツールです。
もし受発注業務のためだけにFAXを使っているなら、CO-NECTでFAXと完全に”さよなら”できます。
発注と受注でシステムが分かれていて、発注システムだけなら完全無料で利用できるのが導入しやすいポイントです。
もちろん、発注先がCO-NECTを導入していなくても、入力した内容を自動的にFAXまたはメールに変換して送信してくれます。
発注の流れは、発注先を登録し、発注内容を入力して送信するだけ。手書きやExcelで発注書を作成する手間を省けます。
受注側としてCO-NECTを利用する場合は、月額9,800円~。(無料プランもあり)
取引先に注文ページのURLを案内し、受注内容を入力して送信してもらうことで受注は完了。
注文対応状況の共有、出荷連絡、受注状況の分析などがすべてWEB上で完結するので、面倒な表計算ソフトを使う必要が無く、大幅な時短が実現できます。
デメリットは、CO-NECTはあくまで「受発注」専用ツールのため、受発注以外のFAX業務をCO-NECTに移行することはできません。
また、受注側としてCO-NECTを利用する場合、発注側にCO-NECTを利用してもらう必要があるので、慣れてもらうまで時間がかかる可能性も。
「テレワーク実施を機にFAXを廃止したい」という思いを発注側と共有できるかどうかが、CO-NECT導入(受注側)のポイントになりそうです。
▼CO-NECTについてもとっ詳しく知りたいなら
CO-NECT公式サイト
信頼と実績は日本トップクラス:MOVFAX(モバックス)
CO-NECTのおすすめポイント
- 「プライバシーマーク」取得
- 送受信の料金は業界最安価格
- 規模に合わせてプランを選べる
料金 | |
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初期費用 | 1,100円 |
月額料金 | スタンダード:1,078円 プレミアム:4,378円 |
送信料 | 11円/2ページ |
送信無料分 | なし |
受信料 | 11円/1ページ |
受信無料分 | 1,000ページ/月 |
対応ファイル | |
送信 | PDF、DOCX、XLSX、PPTX |
受信 | PDF、JPG、TIF |
サービス環境 | |
FAX番号の候補 | 03、045、06、050(一部別途有料) |
ナンバーポータビリティー | 非対応 |
受信FAX保存期間 | 4ヶ月間 |
海外の送受信 | 送信:非対応 受信:一部対応 |
アプリ | なし |
本人確認書類 | 必要 |
支払方法 | クレジットカード |
無料トライアル | なし |
「MOVFAX(モバックス)」は、日本テレネット株式会社が提供するインターネットFAXです。
日本で展開しているインターネットFAXは海外の企業が多い中で、MOVFAXは国産のサービスです。
NTTが2018年まで提供していたインターネットFAXサービス「BizFAX」の後継サービスに指名された実績をもつトップブランドでもあります。
信頼性の高さは、「プライバシーマーク」を取得していることや、暗号化した通信でFAXデータを閲覧できるなど、情報漏洩が心配な企業にとっては安心の環境が用意されています。
さらに、「BizFAX」の後継サービスに指名されて以来、サービス向上だけでなく料金面もパワーアップしています。
受信料は11円ですが、送信料は「1送信2枚まで11円」と業界最安値。
プランは月額1,078円のスタンダードプランと月額4,378円のプレミアムプランが用意されていて、FAX業務に対応するスタッフの規模に合わせて選ぶことができます。
デメリットは、転送機能などは無く新たにFAX番号を取得しなければならず、FAX番号も050または有料の市外局番からしか選べません。
また、スタンダードプランとプレミアムプランの差が3,000円とやや差が大きいので、プランの選び方が難しいかもしれません。
▼MOVFAX(モバックス)についてもとっ詳しく知りたいなら
-
MOVFAXの口コミ評判!使って分かった注意点から使い方まで徹底解説
日本テレネットのMOVFAX(モバックス)についてお調べの皆さん。 「FAXは個人情報があるから安心して利用できるサービスでないと・・・」 「ずっと使うものだから料金が安くて、機能豊富なところがいい! ...
続きを見る
まとめ
以上、テレワークでもFAX業務に対応できるサービスをケース別にご紹介しました。
おすすめ4選
- 運用コストを抑えたい → 「eFax」がオススメ ▲
- FAX番号が変わるのが面倒 → 「FNX e-受信」がオススメ ▲
- 受発注が円滑にできるか心配 → 「CO-NECT」がオススメ ▲
- 情報漏洩しないか不安 → 「MOVFAX」がオススメ ▲
eFaxを使えば、メールまたはスマホアプリから会社のFAX業務に対応できるようになります。
月額わずか1,980円で送受信とも150枚まで無料。150枚を超えた場合でも、1枚10円で送受信できます。
現在使っているFAX番号を変えたくない場合は、NTTの「ボイスワープ」などの転送電話サービスと組み合わせて使いましょう。