今や、書類も画像もSNSやメールで送るのが当たり前の時代。
文字や画像を紙ベースで送る「FAX」は、一部の人や業界だけで使われている”時代遅れのツール”として扱われがちです。
FAX機を持っていないのはもちろん、そもそも固定電話回線も引いていないという方も多いかもしれません。
でも、起業を考えているなら話は別。
ビジネスシーンでは、今でもFAX番号が記載された名刺を目にすることが少なくありません。
例えば、不動産業界、建築業界、家具インテリア業界、マスコミ業界、介護・福祉関連業界、調剤薬局業界を中心にFAXが広く使われています。
取引先との主な連絡手段としてFAXが使われている業界への参入をお考えなら、自社でもFAXを導入することになるかもしれません。
しかし、FAXが一般家庭でほとんど見なくなったこの時代、新しくFAXを導入しようと思っても、
- そもそもFAXってどうやって契約するの?
- 導入費用はいくらかかる?
- 送信や受信の料金はいくらかかる?
など、気になること、知らないことがたくさんありますよね。
そこでこの記事では、FAXの新規導入完全ガイドとして固定電話回線を契約していない超初心者向けに次の3つのポイントをご紹介します。
この記事で分かること
- FAXを導入する3つの方法
- それぞれの導入費用
- それぞれの月額費用
ざっと読んでいただくだけでも、あなたに最適なFAXの導入方法がすぐに分かると思いますので、ぜひ参考にしてください。
FAXを導入する3つの方法
早速ですが、FAXを導入するには、次の3つの方法があります。
FAXを導入する3つの方法
それぞれの大きな違いは、契約と同時に通信回線も必要かどうかで、「加入電話」は一般的な電話回線の契約が必要になり、「ひかり電話」は光回線の契約がが必要になり、「インターネットFAX」は回線の契約は不要です。
また、「加入電話」と「ひかり電話」は通話もできますが、「インターネットFAX」は、FAXだけ使える方法となります。
加入電話 | ひかり電話 | インターネットFAX | |
契約先 | NTTのみ | 複数あり | 複数あり |
契約回線 | アナログ回線 | 光回線 | 不要 |
通話 | 可 | 可 | 不可 |
まずは結論!おすすめは「インターネットFAX」
この中で一番おすすめしたい導入方法は「インターネットFAX」です。
ネットFAXのメリット
- 導入コストを抑えることができる
- 工事や面倒な手続きが無い
- PCやスマホからいつでもどこでも送受信できる
- FAXだけを導入できる
- 紙ではなくデータで届くので管理が楽になる
- 無駄な印刷をなくすことができる
インターネットFAXは、初期費用や基本料金がとても格安です。
送信・受信がタダでできる無料枠が付いているサービスもあり、従量課金制の一般的なFAXよりコスパ良く使うことも十分可能です。
なにより、ネット環境さえあれば、いつでもどこでも申込手続きやFAXの送受信が可能です。
受信したFAXはメールで届くので、印刷が必要なFAXだけプリントすればランニングコストの節約になります。
とはいえ、インターネットFAXには次のようなデメリットもあります。
デメリット
- 受信料金がかかる
- 所在地の市外局番が取得できない
- ひかり電話の方が安くなる
このようなデメリットは、自分の用途と契約するサービスのプランが合っていないと生まれてしまいます。
逆に言うと、自分の用途にマッチしたサービスを見つけられたら、インターネットFAXはFAXの導入方法としてベストチョイスになります。
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インターネットFAXで最も人気があるおすすめのサービスは「eFax」。
eFaxの「Plus 1800」プランは月額1,980円で、送信・受信とも150枚まで無料分が付いており、それ以内で済むのであれば追加料金はかかりません。
さらに、全国47都道府県の主要な市外局番が使える唯一のサービスで、自宅や事務所がある住所の市外局番を取得できる可能性が高いです。
▼eFaxを実際に使ってみたレビューはこちら
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そこでここからは、FAXを導入する3つの方法について1つずつ詳しく解説していきます。
FAXを導入する3つの方法
以下の情報を参考に、あなたに一番合ったFAXの導入方法を見つけてみてください。
NTTで新規電話の申し込み
日本でFAXを導入する最もスタンダードな方法は、NTTで固定電話回線を契約する方法です。
新規電話のメリット
- 市外局番があるFAX番号は信頼性がある
- 停電時にも通話が可能
- FAX受信料金がかからない
新規電話のデメリット
- 初期費用が高い(不要のプランもあり)
- 長距離のFAX送信料金が高額
- 電話工事が必要
- FAX機の購入費用・インク代・用紙代などのコストがかかる
- 迷惑電話の可能性あり
新規電話を申し込むメリットは、固定電話の番号が取得できるので自社の信頼性が高まること、また停電時にも通話が可能なことが挙げられます。
ただし、停電時FAXも使えるかどうかは使用するFAX機によって異なります。
新規電話のデメリットは、初期費用と通話料金(FAX送信料金)が高いこと。通常プランの場合、施設設置負担金(いわゆる電話加入権)として36,000円(税込39,600円)が必要です。
通話料金(FAX送信料金)は相手が長距離になるほど高額になります。
電話工事が必要なので使用開始までしばらく時間がかかること、FAX機の購入費用・インク代・用紙代などのコストがかかるのもデメリット。
また、固定電話の番号を取得することにより、迷惑電話・迷惑FAXなどのリスクも高まるので注意が必要です。
NTTの新規電話の中で、NTTだけが取り扱っている回線が2つあります
新規電話の回線
- アナログ回線の「加入電話」
- デジタル回線の「INSネット64」 24年8月末で受付終了
それぞれ用途や料金が違うので、違いを理解して申し込みたい方は続きをお読みください。
NTT東日本の新規電話申込ページ
https://web116.jp/shop/annai/index.html
NTT西日本の新規電話申込ページ
https://www.ntt-west.co.jp/denwa/mousikomi/new/
1. アナログ回線の加入電話
「アナログ回線の加入電話」とは、いわゆる一般的な固定電話で、古くから使われているアナログ回線を使用する電話サービスです。
通常、初期費用に「施設設置負担金」という回線建設のための費用が約4万円かかりますが、支払わない分通話料が割高になる「加入電話・ライトプラン」も用意されています。
初期費用を抑えたい場合はライトプランを選びましょう。
契約後、開通のためのいくつかの工事が1ヵ月行われ、FAX機と「モジュラーコンセント」と呼ばれる小さな逆凸型の差込口を電話線で接続することで使えるようになります。
アナログ回線にも種類がある
そもそも、アナログ回線というは音声(音波)を電気信号に換えて、銅線を通って相手に送る方法です。
相手先の電話番号の情報は音の信号で送るのですが、電話機によって信号を送る回線が異なります。
今一般的なボタンタイプの電話機は、「プッシュ回線」を使用することになります。数字に割り当てられた音を信号として送り、組み合わせから電話番号を判断します。
一方、昔のダイヤル式の電話機は、「ダイヤル回線」を使用することになります。数字と同じ回数鳴る音を信号として送り、電話番号を判断します。
ダイヤル式のFAX機はありませんので、この記事で紹介するアナログ回線はプッシュ回線ということになります。
初期費用と基本料金【アナログ回線の加入電話】
アナログ回線加入電話の初期費用と基本料金(月額料金)は以下の通りです。
※ NTT東日本の場合
加入電話 | ライトプラン | |
契約料 | 880円 | 880円 |
施設設置負担金 | 39,600円 | 不要 |
工事費 | 不要 | 3,300円 |
級局 | 加入電話 | ライトプラン | |
住宅用 | 1級局 | 1,760円 | 2,035円 |
2級局 | |||
3級局 | 1,870円 | 2,145円 | |
事務用 | 1級局 | 2,640円 | 2,915円 |
2級局 | |||
3級局 | 2,750円 | 3,025円 |
加入電話は、初期費用として施設設置負担金36,000円(税込39,600円)、契約料が800円(税込880円)必要です。
ライトプランでは数万円かかる施設設置負担金が不要ないので初期費用を抑えられますが、月額料金が税込275円高くなります。
加入電話の基本料金(月額料金)は、住宅用と事務用、また電話サービス取扱所(級局)によって料金が変わります。
級局ってなに?
級局とは、基本料金を決めるために設けられたランクです。
ランクの基準は、各地域の電話サービス取扱所に加入している回線数によって決まるので、加入者が多いと料金が高くなり、加入者が少ないと料金が低くなります。
級局は3つに分けられており、3級は最も高く、1級が最も安い設定になります。
一例ですが、NTT東日本の場合、次のように電話サービス取扱所が区別されています。
3級 | 札幌、仙台、浦和、川口、市川、千葉、船橋、立川、東京、武蔵野三鷹、川崎、相模原、横浜 |
---|---|
2級 | 千歳、青森、秋田、盛岡、山形、福島、宇都宮、所沢、八王子、小田原、新潟、長野など |
1級 | 富良野、釜石、気仙沼、喜多方、常陸大宮、山梨、伊豆大島、糸魚川、など |
大都市は回線数が多いですので、基本的に3級局となり、料金が高く設定されています。
単純に人口に比例するようなものだということがお分かりいただけると思います。
例えば、東京23区(3級局)で事務用としてFAXを契約する場合、加入電話では月額2,500円(税込2,750円)、ライトプランでは月額2,750円(税込3,025円)かかります。
通話料金(FAX送信料金)【アナログ回線の加入電話】
NTT回線の通話料金は、2024年1月から一律料金になりました。
加入電話 / ライトプラン | |
---|---|
県内・県間 | 9.35円/3分 |
050番号 | 11.55円/3分 |
加入電話でFAXを送信する際の料金は、送信にかかった時間が通話時間として計算されます。
例えば、FAXを送信するのに60秒かかったとすると、60秒通話したのと同じ料金がかかりますが、3分以内ですので9.35円となります。
また、050で始まるIP電話の番号に送る場合、3分以内で11.55円となります。
FAXの場合、通話と同じで受信料金はかかりません。
2. デジタル回線(ISDN)のINSネット64
注意
【重要】「INSネット64」「INSネット64・ライト」「INSネット1500」は2024年8月末に新規受付を停止し、2028年12月末でサービス提供が終了します。
「デジタル回線のINSネット64」とは、ISDN回線を利用した電話サービスです。
1本で2回線同時に利用できる特徴があり、通話専用とFAX専用番号を分けたい方におすすめです。
加入電話と同じように、初期費用に「施設設置負担金」という回線建設のための費用が約4万円かかりますが、支払わない分通話料が割高になる「加入電話・ライトプラン」も用意されています。
初期費用を抑えたい場合は「INSネット64・ライト」を選びましょう。
契約後、開通のためのいくつかの工事が1ヵ月行われ、FAX機と「モジュラーコンセント」と呼ばれる小さな逆凸型の差込口を電話線で接続することで使えるようになります。
初期費用と基本料金【デジタル回線のINSネット64】
INSネット64の初期費用と基本料金(月額料金)は以下の通りです。
※ NTT東日本の場合
INSネット64 | ライトプラン | |
契約料 | 880円 | 880円 |
施設設置負担金 | 39,600円 | 不要 |
工事費 | 不要 | 3,300円 |
INSネット64 | ライトプラン | |
住宅用 | 3,058円 | 3,333円 |
事務用 | 3,883円 | 4,158円 |
INSネット64では、初期費用として施設設置負担金36,000円(税込39,600円)、契約料が800円(税込880円)必要です。
ライトプランでは施設設置負担金が必要ないので初期費用がかなり安く抑えられますが、月額料金が税込275円高くなります。
住宅用と事務用でも基本料金は変わります。
通話料金(FAX送信・受信料金)【デジタル回線のINSネット64】
INSネット64も、アナログ回線の加入電話と同じように2024年1月から一律料金になりました。
INSネット64 / ライトプラン | |
---|---|
県内・県間 | 9.35円/3分 |
050番号 | 11.55円/3分 |
INSネット64でFAXを送信する際の料金は、送信にかかった時間が通話時間として計算されます。
例えば、FAXを送信するのに60秒かかったとすると、60秒通話したのと同じ料金がかかりますが、3分以内ですので9.35円となります。
また、050で始まるIP電話の番号に送る場合、3分以内で11.55円となります。
FAXの場合、通話と同じで受信料金はかかりません。
月額料金試算
NTTで申し込んでFAXを使うと月額料金はどのくらいかかるのか、「基本料金+FAX送信料金」で試算してみましょう。
「アナログ回線の加入電話」と「デジタル回線のINSネット64」は、それぞれ通常のプランとライトプランがあり、さらに住宅用と事務用で基本料金が異なりますが、通話料金は一律で同じです。
※ インク代・紙代・電気代などのランニングコストとFAX以外の通話は計算に含まれていません。
次の条件で計算します。
- 3級局で契約
- 1枚当たり60秒かかる
送信 回数 |
加入電話 | 加入電話 ライトプラン |
INSネット64 | INSネット64 ライトプラン |
||||
住宅用 | 事務用 | 住宅用 | 事務用 | 住宅用 | 事務用 | 住宅用 | 事務用 | |
基本料金 | 1,870円 | 2,750円 | 2,145円 | 3,025円 | 3,058円 | 3,883円 | 3,333円 | 4,158円 |
30回 | 2,151円 | 2,031円 | 2,426円 | 3,306円 | 3,339円 | 4,164円 | 3,614円 | 4,439円 |
100回 | 2,805円 | 3,685円 | 3,080円 | 3,960円 | 3,993円 | 4,818円 | 4,268円 | 5,093円 |
送信にかかった時間が通話時間として計算されるので、1枚当たり60秒かかるとすると、2枚送っても同じ料金で送ることができます。
100回送信しても、3千円代で利用することができることがお分かりいただけると思います。
また、初期費用が高い加入電話と、通話料が高いライトプランを比べると、ライトプランの方が月々275円高くなります。
光回線のひかり電話
ひかり電話(光電話)とは、インターネットで使用する光回線を併せて契約する方法です。
ひかり電話は、通常の固定電話と同じように電話番号が付与され、FAXを利用できます。
光回線の工事を行い、ひかり電話対応のFAX機を光回線事業者からレンタルする機器と接続すれば、FAXが使えるようになります。
ひかり電話の特徴として、インターネットの月額利用料金は事業者によって異なりますが、ひかり電話の月額料金は一律で税込550円となります。
さらに、ひかり電話の付加サービスが付いた「ひかり電話A(エース)※」というプランがあり、いろいろな電話のオプションサービスをまとめてお得に利用することができます。
※ フレッツ光の商品名。他の事業者でも同じ内容のプランが選択できます。
光回線を提供している事業者はたくさんあるので、自分の用途にマッチするプランやお得なキャンペーンを実施している事業者から見つけるのがおススメです。
ひかり電話のメリット
- 固定電話の番号が取得できるので信頼性が高まる
- 月額料金が税込550円~(光回線の料金は別途必要)
- 通話料金が全国一律で格安
ひかり電話のデメリット
- 光回線を利用していない人はネット回線の乗り換えが必要
- 初期工事が必要
- FAX機の購入費用・インク代・用紙代などのコストがかかる
- 停電時に使えない
- 一部使えない電話機がある
- 迷惑電話の可能性あり
ひかり電話のメリットは、固定電話と同じ番号が取得できるので信頼性が高まること、月額料金が安いこと、固定電話への通話料が全国一律税込8.8円/3分と格安なことです。
現在固定電話を使っている場合、番号そのままでひかり電話に乗り換えることも可能。
ひかり電話のデメリットは、光回線を利用していないと使えないところです。
お家のWi-FiとしてWiMAXやソフトバンクエアーなどのモバイル回線を利用している方は、光回線に乗り換える必要があります。
月額料金が安いとはいえ、別途光回線の月額料金を支払う必要があるので、そちらの料金次第では割高となる可能性もあり。
初期工事が必要なので使用開始までしばらく時間がかかること、FAX機の購入費用・インク代・用紙代などのコストがかかるのもデメリット。
固定電話と同じく、迷惑電話・迷惑FAXなどのリスクも高まります。
また、光回線では一部使えない電話機があるので購入時注意が必要です。(ISDN対応電話機・G4FAX等)
初期費用と基本料金【ひかり電話】
ひかり電話の初期費用・基本料金(月額料金)は以下の通りです。
初期費用 | 1,100円~5,500円程度(事業者による) |
月額料金 | 550円 |
ひかり電話A(エース)※の月額料金 | 1,650円(528円分の無料通話付き) |
固定電話への通話料(FAX送信料) | 8.8円/3分(全国一律) |
光回線月額(プロバイダ料金込み) | 4,400~8,800円程度(事業者による) |
※事業者によってサービス名は異なります
ひかり電話の初期費用は事業者によって異なります。
表では1,100円~5,500円(税込)が目安と紹介していますが、
- 光回線と同時契約 or ひかり電話だけ追加
- 戸建て or マンション・アパート
といった条件によって料金が変わりますし、インターネットの月額料金も事業者や条件・プランによって変わります。
ご自身の条件に沿った料金は申し込み時に確認してください。
通話料金(FAX送信・受信料金)【ひかり電話】
ひかり電話の月額料金は税込550円で、固定電話への通話料(FAX送信料)は全国一律8税込.8円/3分※です
固定電話への通話料(FAX送信料) | 税込8.8円/3分(全国一律) |
ひかり電話でFAXを送信する際の料金は、送信にかかった時間が通話時間として計算されます。
つまり、FAXを送信するのに60秒かかったとすると、60秒通話したのと同じ料金がかかります。
FAXの受信料金は無料です。
※加入電話、INSネット、ひかり電話への通話の場合。携帯電話、050IP電話宛など、通話先によって料金は異なります。詳しくはこちら(NTT東日本FLET'S光公式ページへ)
月額料金試算【ひかり電話】
ひかり電話でFAXを使うと月額料金はどのくらいかかるのか、「基本料金+FAX送信料金」で試算してみました。
※ インク代・紙代・電気代などのランニングコストとFAX以外の通話は計算に含まれていません。
次の条件で計算します。
- 1枚当たり60秒かかる
送信回数 | ひかり電話 | ひかり電話A(エース)※ |
30回 | 814円 | 1,650円 |
100回 | 1,430円 | 2,002円 |
※事業者によってサービス名は異なります
月に30枚送信した場合は月額料金に通話料264円が加算、100枚送信すると通話料880円が加算されます。
固定電話と比較すると、かなり安く抑えられることが分かります。
FAX機の購入費用は28,000円程度~【固定電話・ひかり電話共通】
「固定電話」「ひかり電話」どちらも、回線を契約してからFAXを使うにはFAX機を設置する必要があります。
FAX機は、家庭用のコンパクトな機種からオフィス向けの大きな業務用機種まであります。
前者や中間に位置するSOHO規模の使用を対象とした複合機は、一般的には購入して自身で運用することになります。
後者はリースやレンタルで導入することが一般的で、複雑で高価な機器ですので定期的なメンテナンスやサポートも費用に含まれます。
では、前者のFAX機はどのくらいの価格で購入できるのか、編集者がネットで調査してみました。
感熱紙タイプのFAX機
紙に熱を当てて化学反応を起こして色付けするタイプの機器です。
電話とFAXのみ使用するだけなら、このタイプがコンパクトで一般的です。
パナソニックの家庭用ファクス「KX-PD360DL」は、パナソニックの家庭用FAX機の中でも安価なモデルで、24年6月の最新機種でありながら、子機1台付きで税込25,740円※とお買い求めやすい価格です。
普通紙タイプのFAX機
プリンター・電話・FAXが一つになった「家庭用FAX複合機」で人気があるのはこちらの機種です。
低コストなら「ブラザー FAX-2840」
ブラザーの複合機FAX機能付き「FAX-2840」は、発売から10年以上たった今でも人気のあるエントリーモデルで、税込20,907円※でした。
モノクロレーザーなのでプリント速度が速く、インクのランニングコストは4円を切っています。
ただし、古い機種ですので、インターフェースがUSBのみだったり、両面プリントなどいまや一般的な機能が付いていません。
高機能モデルなら「ブラザー MFC-J939DWN」
2021年に発売されたPRIVIOシリーズの最新モデル「MFC-J939DWN」は、税込44,200円※でした。
上の機種と比べると2倍の値段がしますが、最新の機能がしっかり盛り込まれています。
特に、WindowsパソコンからFAXを送受信できる機能は目玉で、手軽にFAXのデータ化を導入できるメリットがあります。
※価格は日々変動しています
FAX機メーカーは今や2社のみ!
編集部がFAX機を調査したところ、家庭用を対象としたFAX機は、「パナソニック」か「ブラザー」の2社しか取り扱っていません。
しかも、感熱紙タイプのFAX機は「パナソニック」のみとなっています。
そもそも、日本の家庭用電話機の取り扱いが「パナソニック」と「シャープ」の2社なので、スマホが一般的になったこの時代に電気機器メーカーのほとんどがFAXから撤退してしまっているようです。
▼家庭用FAX複合機のランニングコストについて詳しくはこちら
-
インターネットFAXと家庭用FAX複合機、コスパがいいのはどっち?
FAXくんFAXを使いたいんだけどインターネットFAXとFAX機能付きの複合機、どっちがいいのかな? インターネットFAXは、昔ながらの複合機でFAXを送受信してきた人にも、これからFAXを使う人にも ...
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インターネットFAX
インターネットFAXとは「インターネット(メール)でFAXを送受信できるサービス」のことです。
などのサービスが代表的。
インターネットFAXを利用すれば、
- 「メールで送ったデータ」を「FAX専用機で受け取れるデータ」に
- 「FAX専用機で送ったデータ」を「メールで受け取れるデータ」に
変換してくれるので、電話回線を契約しなくても、スマホやPCを使ってFAXの送受信ができます。
使い方はとっても簡単。FAXしたいデータをメールに添付して、相手の電話番号宛てに送るだけ。受信する側には、普通のFAXと同じように届きます。
FAXを受け取る場合は、相手が送ったFAX内容が添付されたメールが届くので、添付ファイル(PDFファイル)を開くだけです。
ネットFAXのメリット
- 初期費用と基本料金が安い
- 送信料金が全国一律で格安
- 工事一切必要なし
- FAX機が必要ないので、いつでもどこでも送受信できる
- FAXだけ契約できる
- PDFで届くのでファイルの管理が楽になる
- 必要なFAXだけ印刷できる
ネットFAXのデメリット
- 受信料金がかかる場合がある
- 所在地の市外局番が取得できない場合あり
- 条件によってはひかり電話の方が安いことも
- メールに紛れてFAXを見落としやすい
- 固定電話の番号が取得できない
インターネットFAXは初期費用も基本料金も格安。送信料金も全国一律で格安です。
工事が一切必要ないので申し込み後すぐに利用開始できます。
PCやスマホがあれば使えるのでFAX機は必要なく、いつでもどこでもFAXの送受信が可能。
電話回線なしでFAXだけを契約できるので、不要な電話番号を取得する必要がなく、迷惑電話のリスクも回避できます。
また、受信FAXはメールの添付ファイルとして届くので、必要なファイルだけを印刷すればインク代や用紙代も節約!
デメリットは、受信が完全無料ではないこと。一定の枚数を超えると受信料金がかかる場合があるので注意が必要です。
また、サービスによっては所在地の市外局番が取得できない場合があります。
光回線を契約しているなら、FAXの送信枚数が少なければひかり電話の方が安くなる場合があるので、比較して選ぶようにしましょう。
▼インターネットFAXのメリット・デメリットについて詳しくはこちら
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初期費用と基本料金【インターネットFAX】
インターネットFAXの初期費用と基本料金はサービスによって異なりますが、ここでは代表的な2つのサービス、
- eFax(イーファックス)
- MOVFAX(モバックス)
の例をご紹介します。
▼eFaxとMOVFAXを使ってみたレビューはこちら
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日本テレネットのMOVFAX(モバックス)についてお調べの皆さん。 「FAXは個人情報があるから安心して利用できるサービスでないと・・・」 「ずっと使うものだから料金が安くて、機能豊富なところがいい! ...
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eFax Plus 1800 | MOVFAX | |
初期費用 | 1,100円 | 1,100円 |
基本料金(月額料金) | 1,980円 | 1,078円 |
eFaxもMOVFAXも初期費用は同じで1,100円です。
基本料金はeFaxの「Plus 1800」プランが1,980円、MOVFAXが1,078円とeFaxの方がかなり割高ですが、無料で送信・受信できる枚数が違うので単純に比較はできません。
詳しくは次の項目を参照してください。
FAX送信・受信料金【インターネットFAX】
インターネットFAXでは、FAXの送信料金もサービスごとに大きく異なります。
固定電話回線やひかり電話ではFAXの受信料は無料ですが、インターネットFAXでは一定の枚数を超えると料金がかかることが多いので、受信が多い場合は注意が必要です。
eFaxとMOVFAXの送信料金・受信料金は以下の通りです。
eFax | MOVFAX | |
送信料金 | 150枚まで無料 151枚以降11円/1枚 ※1 |
1送信2枚まで8.8円 ※2 |
受信料金 | 150枚まで無料 151枚以降11円/1枚 |
1,000枚まで無料 1,001枚以降8.8円/1枚 |
※1:送信時間60秒ごとに1枚とカウント。 ※2:通信時間条件なし
eFaxは、送信・受信とも150枚まで無料で、以降税込11円/1枚です。
送信枚数は「通信時間60秒ごとに1枚」とカウントされるので、送信に60秒以上かかった場合は1枚でも税込22円以上になる場合があります。
MOVFAXには送信無料枠がありませんが、送信料金は1送信2枚まで税込8.8円と格安です。
通信時間の条件はないので、1送信2枚までなら時間がどれだけかかっても税込8.8円と計算されます。
受信は1,000枚まで無料なので、大量の受信が必要な方にはMOVFAXがおすすめです。
月額料金試算【インターネットFAX】
インターネットFAXを使うと月額費用はどのくらいかかるのか、「基本料金+送信料金+受信料金」で試算してみました。
FAXの送信時間は1枚当たり60秒として計算します。
eFax Plus 1800 | MOVFAX | |
30回送信・30枚受信 | 1,980円 | 1,342円 |
100回送信・100枚受信 | 1,980円 | 1,958円 |
eFaxの「Plus 1800」は送信・受信ともに150枚まで無料なので、どちらの場合も税込1,980円です。
MOVFAXは基本料金が安く、受信が1,000枚まで無料なので、30回送信・30枚受信の場合は税込1,342円でeFaxより安くなります。
100回送信、100枚受信の場合は税込1,958円とeFaxを上回りますが、MOVFAXは1回あたり2枚送信しても料金は変わりません。
送付状をつける場合など、1送信あたり2枚の送信が必要な場合はMOVFAXの方がお得です。
重要な点まとめ
この記事では、FAXの導入方法3つとそれぞれの初期費用・基本料金・送受信料金をご紹介しました。
FAXを導入する3つの方法
この3つの中で最も安くFAXが使えるのは「ひかり電話」で、月額500円~と格安で、送信料金は全国一律で8円/3分と格安です。
最安のプランを選択した場合、月に30枚送信で月額費用税込814円、100枚送信しても税込1,430円と圧倒的な安さ。(光回線自体の料金が別にかかります)
ただし、ひかり電話には以下のようなデメリットもあり。
ひかり電話のデメリット
- 光回線を利用していない人はネット回線の乗り換えが必要
- 初期工事が必要
- FAX機の購入が必要
- 停電時に使えない
- 一部使えない電話機がある
- 迷惑電話の可能性あり
ひかり電話はインターネットの光回線と合わせて使うサービスなので、現在光回線を利用していない人はネット回線自体を乗り換える必要があります。
ひかり電話自体は安いと言っても、光回線にかかる費用を考えると結局割高になってしまうことも。
また、初期工事が必要なので申し込み後すぐには使えません。
もちろんFAX機を購入する必要もあるので、購入費用やインク代・用紙代などのランニングコストもかかります。
そこでおすすめなのが「インターネットFAX」。
ネットFAXのメリット
- 初期費用と基本料金が安い
- 送信料金が全国一律で格安
- 工事一切必要なし
- FAX機が必要ないので、いつでもどこでも送受信できる
- FAXだけ契約できる
- PDFで届くのでファイルの管理が楽になる
- 必要なFAXだけ印刷できる
インターネットFAXなら、インターネット環境さえあれば、今あるPCとスマホだけで申し込み後すぐに番号を取得して使い始められます。
送信・受信の無料枠もあるので、送受信が多い方はひかり電話よりもさらにお得な料金で利用可能。
FAXはメールで届くので、必要なファイルだけ印刷すればランニングコストの節約にもつながります。
インターネットFAXで最もおすすめのサービスは「eFax」。
eFaxの「Plus 1800」プランは月額1,980円で送信・受信とも150枚まで無料。
全国47都道府県の市外局番が使えるので、自分の住んでいる場所の市外局番を取得できます。
▼eFaxを実際に使ってみたレビューはこちら
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